過去10年以上にわたって組み込みプロジェクトでルネサス製CPUであるSH、H8シリーズをメインターゲットにしてきた、SH、H8シリーズは少量多品種プロジェクトで重宝する内蔵Flash+オンボードプログラミングの先駆けだったしモータ制御向きの豊富なタイマ機能では群を抜いていたからだ、しかし最近の流れを見るとルネサスどうしたの?と首をかしげたくなる。
内蔵Flashの書き込み回数にしてもルネサス製のCPUでは未だに100回がカタログスペックになっている、実用上それで困ったことはないが教育向けに提供しているボードでFlashを書き換えてプログラムの勉強をするためにはもっと書き換え可能回数が多い方が良いしFlashの一部をパラメータ保存領域として使うためにもやはり100回というのは足かせになる。
当初は他にライバルがいなかったので「そんなものか」と割り切って使っていたが最近使い始めたAtmelやstMicroのFlashが10000回以上の書き換えを保証しているのを見るとハードウェアの古さが気になる。また内蔵RAMの容量にしてもやはり新しいCPUに較べると見劣りがしてしまう。
スタック解析ツールを備えた純正ツールがあるのはいいんだが内蔵RAMの容量の貧弱さが目立ってくると「そんなツールがないと使いこなせないCPUなのか。」と余計なことを考えてしまう、ルネサスには優秀な人材がたくさんいるはずなんだが、機能てんこ盛り&膨大なシリーズ展開の割に魅力的なCPUが出てこなくなったのは何故だろうか?